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皮膚科症例

アロペシアX(脱毛症X)を深掘り!

特定の犬種に多く見られる「アロペシアX(Alopecia X)」は、原因不明の脱毛症であり、飼い主様を不安にさせる皮膚疾患の一つです。

本記事では、アロペシアXの基本的な知識から、症状、治療法、そしてこの疾患とどのように向き合っていくべきかについて、詳しく解説します。

 

アロペシアXとは?:別名「毛周期停止」

アロペシアXは、「脱毛症X」や「毛周期停止(Hair Cycle Arrest)」とも呼ばれる、犬に見られる原因不明の脱毛症です。

特徴は、炎症やかゆみを伴わない脱毛である点です。犬自身が不快感を感じることはほとんどありません。

 

好発犬種

アロペシアXは、特にポメラニアン(最も多く報告されています)、トイ・プードル、シベリアン・ハスキー、アラスカン・マラミュートなどの犬種で多く見られます。

 

発症年齢は1〜3歳頃のような若齢期に多いです 。

 

アロペシアXの症状:特徴的な脱毛パターン

アロペシアXの症状は非常に特徴的です。

1.非炎症性の脱毛:皮膚に赤みやかゆみなどの炎症は見られません。

2.脱毛部位:主に体幹(胴体)、首、太もも、尻尾などに左右対称性の脱毛が見られます。頭部と四肢の先端の毛は残ることが多いです。

3.皮膚の黒ずみ(色素沈着):脱毛した部分の皮膚が黒っぽく変色することがよく見られます。

 

アロペシアXの原因:「X」が意味するもの

アロペシアXの「X」は、原因不明であることを示しています。

毛の成長サイクル(毛周期)が途中で停止してしまうこと(毛周期停止)が原因であることはわかっていますが、なぜ毛が休止期に入ってしまい、成長期に移行できないのかは解明されていません。

一説では、人のAGA(男性型脱毛症)に近い病態があるのではないかと考えられています。

 

診断:他の疾患との鑑別(除外診断)

アロペシアXの診断は、特定の検査で確定できるものではなく、他の脱毛を引き起こす疾患を除外していく「除外診断」が基本となります。

・副腎皮質機能亢進症(クッシング症候群)

・甲状腺機能低下症

・性ホルモン失調

・皮膚の感染症・アレルギー

これらの疾患がすべて否定され、特徴的な脱毛パターンが見られる場合に、アロペシアXと診断されます。

 

アロペシアXの治療法:長期的なアプローチ

アロペシアXは、生命に関わる病気ではないという認識が重要です。治療法は多岐にわたり、決定的な治療法は確立されていません。一つの治療法を数ヶ月試して効果がなければ、次の治療法に切り替えるという長期的なアプローチがとられます。

 

主な治療法(当院での治療法)

1,サプリメント療法

ビタミン剤、アミノ酸製剤、アルギット・ユッカ、5-ALA、必須脂肪酸、乳酸菌製剤、メラトニンなどのサプリメントを組み合わせて服用します。副作用も少なく、長期的に服用しても安全です。

2,血流改善薬

血流を改善することは、皮膚や毛根に栄養を効率よく送ることができるので、発毛効果が期待できます。

3,スキンケア

炭酸泉温浴や近赤外線治療により、血行を促進し発毛を促します。皮膚の保湿効果もあります。

4,再生医療

幹細胞上清液を用いて、成長因子を体内に取り入れていきます。基本的には皮下注射で実施します。

5,薬物療法

トリロスタン(クッシング症候群のお薬)、酢酸オサテロン(前立腺のお薬)、レボチロキシン(甲状腺のお薬)などがあります。副作用が出ることがあるので、定期的な血液検査が必要です。

当院では1、2、3、4のような安全性の高い治療法を組み合わせています。

反応がなかった場合は、ご相談の上、4の治療に進みます。

またこの病気の治療方法は情報がアップデートされますので、その都度新しい治療方法もご提案いたします。

 

アロペシアXとの向き合い方

アロペシアXは、見た目の問題であり、犬の生活の質(QOL)を大きく低下させるものではありません。

皮膚の保護:毛が抜けて皮膚が露出すると、乾燥や紫外線、外部の刺激に弱くなります。

  • 保湿ケア:保湿剤やシャンプーを用いて、皮膚の乾燥を防ぎましょう。
  • 温度管理:特に冬場は保温を心がけましょう。
  • 紫外線対策:日光が強い時期は、散歩の時間帯をずらすなどの対策も考慮しましょう。洋服なども効果的です。

 

まとめ

アロペシアXは、犬の特定の部位に非炎症性の脱毛が見られる、原因不明の皮膚疾患です。生命に危険を及ぼすものではなく、美容的な問題であるため、治療の選択肢は多岐にわたります。

愛犬の健康状態を正しく把握し、獣医師と相談しながら、愛犬にとって最も負担が少なく、飼い主様が納得できる方法で、この疾患と向き合っていくことが大切です。

 

 

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皮膚・耳専門・ヒフカフェ 動物病院

hiff cafe tamagawa
〒145-0071
東京都大田区田園調布1-61-10
TEL 03-6459-7555
獣医師 小林真也 Shinya Kobayashi

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犬の外耳炎はなぜ繰り返す? 原因と再発予防のポイント!

1、はじめに

愛犬がしきりに耳を掻いたり、頭をブルブルと振ったり、耳から嫌な臭いがしたりするのは、外耳炎のサインかもしれません。犬の外耳炎は非常に一般的な病気ですが、一度かかると再発を繰り返しやすい厄介な側面も持っています。なぜ、愛犬の外耳炎は何度もぶり返してしまうのでしょうか。本記事では、その根本的な原因を掘り下げ、獣医師と飼い主が協力して取り組むべき効果的な再発予防のポイントを詳しく解説します。

 

 

2、犬の外耳炎が繰り返す主な原因

犬の外耳炎は「素因」「主因」「副因」「永続因」の4つの要因が絡み合って発生します。

 

2.1. 素因:外耳炎の発症リスクを高める要因

素因とは、犬種や個々の犬が生まれつき持っている、外耳炎になりやすい身体的な特徴や体質のことです。これ自体が直接の原因ではありませんが、他の要因と組み合わさることで、外耳炎の発症リスクを著しく高めることになります。

  • 耳の構造:コッカー・スパニエルやダックスフンドのような「垂れ耳」の犬種は、耳介が耳の穴を塞いでしまうため、通気性が悪くなりがちです。また、フレンチ・ブルドッグやパグなどの「短頭種」は、耳道そのものが狭い構造をしています。さらに、トイ・プードルやシュナウザーのように耳の中に毛が多く生える犬種も、耳垢や湿気が溜まりやすくなります。これらの構造的な特徴は、耳の自浄作用を妨げ、細菌や真菌が繁殖しやすい環境を作り出してしまいます。
  • 高温多湿の環境:高温多湿な気候は、耳の中で細菌や真菌が繁殖しやすく、外耳炎のリスクを高めます。
  • 免疫力の低下:子犬、高齢犬、免疫力低下は、外耳炎の発症に関連します。

 

2.2. 主因:外耳炎を直接引き起こす原因

主因とは、外耳炎の炎症を直接引き起こす「引き金」となる原因です。再発を防ぐためには、この主因を正確に特定し、適切に管理することが最も重要です。主因が解決されない限り、いくら耳の治療を繰り返しても、根本的な解決には至りません。

  • アレルギー性疾患:犬のアトピー性皮膚炎や食物アレルギーは、外耳炎の最も一般的な主因の一つです。アレルギー反応によって皮膚のバリア機能が低下し、耳の皮膚にも炎症が起こり、強い痒みを引き起こします。これにより、犬が耳を掻き壊してしまい、二次的な感染を招くことも少なくありません。
  • 脂漏症:脂漏症は、耳道内に皮脂が蓄積し、細菌や真菌の温床となり外耳炎を引き起こします。
  • 異物:異物や過剰な耳毛が刺激となり、炎症を引き起こすことがあります。
  • 外部寄生虫:ミミダニなどの外部寄生虫が耳道内に寄生すると、激しい痒みと炎症を引き起こします。
  • 内分泌疾患:甲状腺機能低下症や副腎皮質機能亢進症などの内分泌疾患は、外耳炎を発症しやすくします。
  • 自己免疫疾患:稀に、自己免疫疾患が外耳炎の原因となることもあります。
  • 耳の中のできもの:耳道内のポリープや腫瘍は、外耳炎を引き起こします。

 

2.3. 副因:外耳炎を悪化させる二次的な要因

副因とは、主因によって引き起こされた耳の炎症環境に乗じて二次的に発生し、症状をさらに悪化させる要因です。いわば「火に油を注ぐ」存在と言えます。

  • 細菌感染:健康な犬の耳にも、ブドウ球菌などの常在菌が存在します。しかし、主因によって耳の皮膚バリア機能が低下すると、これらの細菌が異常増殖し、化膿性の外耳炎を引き起こします。特に、緑膿菌などの薬剤耐性菌に感染すると、治療が非常に困難になることがあります。
  • 真菌感染:マラセチア菌も耳道内に常在しますが、環境悪化や免疫力低下で過剰増殖し、強い痒みと独特の臭いを伴う外耳炎を引き起こします。
  • 不適切な耳のケア:不適切な耳のケアは、炎症を悪化させ、細菌感染を招くことがあります。

 

2.4. 永続因:慢性化・難治化させる構造変化

永続因とは、長期間にわたる慢性的な炎症の結果、耳そのものの構造が変化してしまい、外耳炎が治りにくい状態を作り出してしまう要因です。この段階に至ると、点耳薬などの内科治療だけでは完治が難しくなり、外科的な処置が必要になる場合もあります。

  • 耳道の狭窄・肥厚:慢性炎症により耳道の皮膚が厚くなり狭くなります。通気性が悪化し、耳垢や分泌物が排出されにくくなり、悪循環に陥ります。
  • 耳道の石灰化:炎症が進行すると、耳道の軟骨が石灰化し、耳道が硬く変形することがあります。
  • 中耳炎への波及:外耳炎の炎症が中耳に広がると、中耳炎を併発し治療が複雑化します。

 

3、再発予防のポイント

外耳炎の再発予防には、原因の総合的な管理が不可欠です。具体的な予防策を紹介します。

3.1. 根本原因の特定と治療

  • 獣医師による正確な診断とオトスコープの活用:外耳炎が繰り返す場合、自己判断は禁物です。必ず獣医師の診察を受け、根本原因を特定することが治療の第一歩です。診察では、耳鏡検査で耳道の状態を確認し、耳垢の細胞診で細菌や真菌の有無を調べます。アレルギーが疑われる場合は、アレルギー検査や除去食試験が行われることもあります。当院では、オトスコープ(ビデオ耳内視鏡)の活用することで、診断と治療の精度を飛躍的に向上させています。通常の耳鏡では見えにくい水平耳道の奥深くや、鼓膜の状態まで鮮明に確認できるため、隠れた異物やポリープの発見、正確な耳垢のサンプリングに非常に有効です。さらに、オトスコープを使いながら耳道を洗浄することで、頑固な耳垢やバイオフィルム(菌が作り出す膜)を安全かつ徹底的に除去することが可能です。
  • 基礎疾患の管理:アレルギー性皮膚炎、脂漏症、内分泌疾患などが主因の場合、基礎疾患に対する継続的な治療と管理が不可欠です。食事療法、内服薬、外用薬など、獣医師の指示に従い治療を続けましょう。

3.2. 適切な耳のケア

  • 定期的な耳のチェック:毎日または数日に一度、愛犬の耳を優しくチェックし、赤み、耳垢の量・色・臭いの変化、痒がる仕草などを確認しましょう。早期発見・早期治療で慢性化や重症化を防ぎます。
  • 正しい耳掃除の方法:耳掃除は重要ですが、やりすぎや不適切な方法は耳を傷つけ炎症を悪化させます。獣医師指導のもと、適切な洗浄液を使用し、指示された頻度と方法で優しく行いましょう。綿棒の使用は、耳垢を奥に押し込んだり耳道を傷つけたりする可能性があるため、獣医師の指示がない限り避けるべきです。
  • シャンプーや水遊び後のケア:シャンプー後や水遊び後は、耳の中に水分が残らないよう、タオルで優しく拭き取り乾燥させることが重要です。特に垂れ耳の犬種は注意が必要です。
  • 耳毛の処理:耳毛が多い犬種は、耳毛が通気性を悪くし耳垢を溜めやすくします。定期的な耳毛の処理(プラッキングまたはカット)が必要な場合がありますが、獣医師やトリマーに相談し適切な方法で行いましょう。

3.3. 生活環境の改善

  • アレルゲンの管理:食物アレルギーの場合は、アレルゲンを含まない療法食への切り替えが有効です。環境アレルゲン(花粉、ハウスダストなど)が原因の場合は、室内の清掃や空気清浄機の使用を検討しましょう。
  • 湿度管理:梅雨時や夏場は、室内の湿度が高くなりすぎないよう、エアコンや除湿器などを利用し快適な環境を保ちましょう。

 

4、治療と獣医師との連携

外耳炎の治療は原因により、抗生剤、抗真菌剤、駆虫剤、ステロイドなどが用いられます。点耳薬が主ですが、内服薬が処方されることもあります[1, 2]。

治療において最も重要なのは、飼い主の自己判断で治療を中断しないことです。症状が一時的に改善したように見えても、原因となっている細菌や真菌が完全に除去されていなければ、すぐに再発してしまいます。処方された点耳薬や内服薬は、必ず獣医師の指示通りに最後まで使い切ることが大切です。また、治療後も定期的に診察を受け、耳の状態をチェックしてもらうことで、再発の兆候を早期に捉えることができます。難治性の場合や、専門的な治療が必要と判断された場合は、皮膚科や耳科を専門とする獣医師への紹介を受けることも有効な選択肢です。

 

5、まとめ

犬の繰り返す外耳炎は、単一の原因ではなく、「素因」「主因」「副因」「永続因」という複数の要因が複雑に絡み合って引き起こされる病気です。その治療と再発予防の鍵は、これらの要因を一つひとつ解きほぐし、根本原因を特定し、獣医師と飼い主が緊密に連携して、長期的かつ包括的な管理を続けることにあります。

日頃の観察と正しいケアで、愛犬を外耳炎から守りましょう。

 

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