大田区、目黒区、世田谷区、川崎市エリアの皮膚と耳専門の動物病院です。カフェトリミングサロンを併設しています

東京都大田区田園調布1-61-10

TEL.03-6459-7555

診療時間
10:00-19:00 - -

※月曜・金曜はカフェのテイクアウト営業のみ
休診日:月曜・金曜  ※日・祝日診療可 ※完全予約制

皮膚科症例

ステロイド皮膚症

皆さまこんにちは。

緊急事態宣言も明け、社会が動き始めましたが、どのようにお過ごしですか?

hiff cafe tamagawaはコロナ対策を様々行いながら、病院の方は予約診療を継続して行ってます。
スタッフ皆元気でお出迎えしてます🐶

さて、今日はhiff cafeならではの、少し変わった皮膚病をご紹介したいと思います。

それは ”ステロイド皮膚症” というものです。

”ステロイド”というと皆さまどのような印象をお持ちでしょうか?
やはりあまり使いたくないなとか、怖いんじゃないか、とかありますか?

いわゆるステロイドとは体にある副腎という内臓で作られる副腎皮質ホルモンを合成して作った薬剤で、強い抗炎症作用、抗アレルギー作用を持ち、皮膚病の他様々な病気に使われているお薬です。

内服(飲み薬)で使う場合は
・糖尿病を起こしやすくなる
・尿量が増える
・太りやすくなる(食欲も亢進する)
などの副作用もあり注意して服用する必要があります。

外用(塗り薬)で使用する場合は上記の副作用はほとんど見られず、効かせたい部位にのみ効果的に働くため、当院も含め皮膚科領域では多く使用することがあります

一部で噂される「黒くなる」「癖になる」「一生全身に影響が残る」などは、誤解や使い方の悪さによるもので、通院しながら他の治療法と組み合わせて上手に用いれば非常に効果的に心配なく使用することができます。

ところが!!

「皮膚病ですか?じゃあ、これね。」

と処方されたものを漫然と多量に使い続けた場合には、
今日ご紹介する

” ステロイド皮膚症 ”

になってしまうことがあるかもしれません。

次の写真は他院で数年にわたり、1日に何回もステロイドの塗り薬を塗っていた症例です。

皮膚は薄くなり血管が透けて見えます。赤味が引かず、薄いフケが多くみられます。

皮膚は傷つきやすく、簡単な傷が治りにくいといった症状が認められます。

塗り薬を中止し、もっと優しい治療法に変更して数カ月で完治しました。

最近、ステロイドを塗って何時間か付け置きして洗い流すという治療法が一部で流行っていますが、軽い皮膚病にこの強いやり方を繰り返した場合も同じような症状になってしまうことがあります。何度か同じ治療をして上手くいかない場合は、違う原因や、違う治療法を探してみるといった工夫も大事ですね。

hiff cafeでは初期にはステロイドも使用しますが、通院していただきながら他の治療法と組み合わせ、最小用量の処方を探るお手伝いをしています。

文責;水曜日、木曜日午前中担当 山本 真紀子

ニキビダニ症

皆さん。人の ”顔ダニ” って聞いたことありますか?

何年か前 ”汚ギャル” の話でちょっと話題になりました!

人の顔のニキビなどの原因や悪化因子になるダニで、

正式名称を ”ニキビダニ” と言います。

詳しくは下記(Wikipedia)

https://ja.wikipedia.org/wiki/ニキビダニ

実はこのニキビダニは色んな哺乳類に寄生して共存していて、人には人のニキビダニ、

犬には犬のニキビダニ、猫には猫のニキビダニが寄生することが知られています。

( 犬のニキビダニ写真 )

これは毛穴に住むダニの1種なのですが、普通はごく少量の寄生で穏やかに共存していて、ほとんど症状らしい症状を示しません。

ところが、

1.幼なくてまだ皮膚の免疫力が高くない

2.免疫の病気や、腫瘍、アレルギーなどで免疫抑制剤を飲んでいる

3.免疫が弱くなる病気(内分泌・・ホルモン系の病気など)に罹っている

4.体調がとても悪く、免疫力が低下した

5.生まれつきの体質

などの理由で、

ニキビダニ  ⇔  免疫

のバランスが崩れると、皮膚に発疹や痒みを引き起こします。

こうしてニキビダニによって引き起こされる皮膚病を

” ニキビダニ症 ” と言います。

 

【どんな症状?】

ニキビダニ症の皮膚の発疹は非常に多彩で重症度も様々です。

( 色んなニキビダニ症の写真です )

原レオ治療前腹部

① 治療前

原レオ治療後

① 治療後です。白くなってフワフワに毛が生えました!

高齢犬ニキビダニ症+蜂窩織炎

② 治療前

② 治療後です!

 

子犬のニキビダニ症

これらが、みんな同じ皮膚病だなんて信じられますか?

①の子は何年も治らなかったそうです!毛が全身、全体的に薄くなっていました。毛はすぐ抜けてしまうし、いつも痒かったのです。②の子は細菌感染も併発していて、元気までない様子でした。③の子は子犬のニキビダニ症です。他の病院で抗生物質の治療を受けて、痒いし全然治らないということで来院しました。

みんなすっかり良くなってくれました(^^)

 

【どんな検査をするの?】

時々 ” 見るだけで分からないんですか? ” と言われることがあります。。

ごめんなさい。上のような状況で。。

見るだけで診断できない場合も多いんです💦

診断には最近のストレスや使用中の薬、全身状態についての丁寧な問診に加えて、皮膚の検査が必要です。背景に他の病気があると思われる場合は血液検査💉などをお奨めする場合もあります。

 

【治療は?】

ニキビダニの治療は色々ありますが、最近ではいくつかのノミ・マダニ予防薬にニキビダニの治療効果があることが分かってきていますので、それらと違う薬をノミ・マダニ予防に使っている、あるいは元々ノミ・マダニ予防をしていない子には、

ニキビダニ治療効果のあるノミ・マダニ予防薬の使用をお奨めします。

他には薬浴の併用、飲み薬などの方法があります。

 

【治療期間など】

早い子では1か月くらいである程度の効果がみられますが、完治には数カ月かかることが多いです。他の病気で免疫抑制剤が止められないなどのケースでは生涯にわたる治療が必要になってしまうこともありますし、免疫が弱くなる病気が背景にある場合は、基礎になる病気の治療が必要です。

 

 

!ワンポイントアドバイス!

 ニキビダニ症は時に見過ごされやすい皮膚病です。

見た目だけで ” アレルギー ” とか ” アトピー ” と診断されている子が、” 実はニキビダニ症だった!” なんてことは珍しいことではありません。

アトピー性皮膚炎の治療でステロイドやアポキルなどのお薬を長く飲んでいる子で、” 最近効果がなくなってきた ” なんて感じられる時は、

ニキビダニ症が併発していないか皮膚検査の再検査をお奨めします。

文責;木曜日午前中担当獣医師:山本

犬の皮膚病① 膿皮症

少しづつ春めいてきましたね💛

ヒフカフェではこの春よりブログ上で、よくある皮膚病についての解説を少しづつ始めることにしました。

まず手始めに、犬で一番多くて、他の色んな皮膚病に合併(同時に起きる)する代表的な皮膚病について取り上げます。

それは ” 膿皮症 ” です。

診察中にお話しする内容をさらに丁寧に、画像を含めてお話することで、皆様のご理解と安心感につながればという思いです。

それではスタート・・・

 

①どんな病気?

犬の皮膚病の中で1,2を争う発生の多い病気です。

ブドウ球菌という球形の細菌感染が原因。

ただしブドウ球菌はどこにでもいるもの。

皮膚に付いただけでは、普通は皮膚の中に入っていけません。

アレルギーや、他の病気が背景にあって引っ掻いたり、乾燥しすぎるなど、皮膚のバリア機能が落ちた時に発症します。

 

②どんな症状?

最も多く見られる症状は、背中や下腹部などの体幹部(いわゆる身体部分)に円形の脱毛がたくさんできるというものです。脱毛部の縁はしばしば赤くなり、黄色っぽいフケが付着します。

 

また、膿疱という小さな黄白色のプチっとした発疹を作ることもあります。この膿疱の中には原因となる細菌や、それと戦う白血球の1種(好中球)などが含まれます。

痒みもあります。

 

③どんな検査をするの?

似たような皮膚病に、毛穴に住むダニや、カビ(真菌)によって起きる皮膚病、その他の特殊な皮膚病もあるので、それらと区別するために毛を抜いたり、フケを集めたり、

フケの下の細胞をセロハンテープで集めたり、スライドグラスを当てて染色するなどして顕微鏡で観察します。

膿皮症、膿疱細胞診

すでに長く患っている場合や、他の病院で治療しても治らないなどのケースでは細菌を集めて外の検査センターに送り、

どんな細菌がいるのか?

どんな薬なら効果があるのか?

といったことを調べてもらうこともあります。

 

④どんな治療をするの?

病変部、あるいは全身を薬用シャンプー(細菌に対して効果のあるもの)などで洗浄して、細菌数を減らすとともに保湿も行います。

ヒフカフェでは炭酸水薬浴もよくお勧めします。毛穴の細菌や要らなくなった毛やフケもさっぱり洗い流して、治りやすい皮膚環境を整えます。

気持ち良さそ~う 😊

症状がひどい場合は早く治すために抗生物質の飲み薬を処方します。

皮膚のバリア機能を高めるためにサプリメントなどを試すこともあります。

 

⑤どのくらいで治りますか?

通常2~3週間で良い方向に向かいますが、重症の場合はもう少しかかることもあります。

アレルギーや内分泌疾患(ホルモン性の皮膚病)などが背景にある場合、繰り返すことも多くあります。繰り返す場合は、そのような、背景にあるかもしれない病気を探る検査(血液検査など)を実施します。

再発を防止するために定期的な薬浴をお奨めすることもあります。

 

 

!ワンポイントアドバイス!

”細菌の病気です” というとびっくりされますが、脱毛とかで時に見た目が派手な割には、犬から犬へどんどんうつる怖い病気というわけではありません。ましてや人には通常うつりません!!

常在菌(いつもいる菌)によって起きる ” 日和見感染症 ”の一つです。

でも原因菌の性質や、背景にある病気のせいで治りにくいことがたまにあります。ヒフカフェではそんな場合でも丁寧な検査とスキンケアの組み合わせで、長く快適な状態が保てるようにお手伝いします。

お気軽にご相談ください💛

文責:木曜日午前中担当獣医師 山本

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