大田区、目黒区、世田谷区、川崎市エリアの皮膚と耳専門の動物病院です。カフェトリミングサロンを併設しています

東京都大田区田園調布1-61-10

TEL.03-6459-7555

診療時間
10:00-18:30 -

※月曜はカフェのテイクアウト営業のみ
休診日:月曜  ※日・祝日診療可 ※完全予約制

治らない外耳炎!オトスコープを用いた治療で改善

・繰り返す耳のトラブルに悩んでいませんか?

愛犬や愛猫がしきりに耳を振ったり、後ろ足で耳を掻きむしったりする姿を見て、悩んでいる飼い主様は少なくありません。外耳炎は動物病院を受診する理由として非常に多い疾患ですが、その一方で「一度治ってもすぐに再発する」「薬を塗り続けているのに一向に良くならない」といった、いわゆる難治性外耳炎に悩まされるケースに頻繁に遭遇します。
一般的な外耳炎の治療では、耳道の洗浄と点耳薬の投与が行われます。しかし、これらの一時的な処置だけでは、耳の奥に潜む根本的な原因を取り除くことが難しい場合があります。長期間にわたる治療は、動物にとっても飼い主様にとっても大きな負担となります。そこで最近、注目されているのがオトスコープ(耳内視鏡)を用いた高度な耳科診療です。なぜ外耳炎が治りにくいのか、そしてオトスコープがどのようにその状況を打破するのかを詳しく解説します。

なぜ外耳炎は治らないのか?

外耳炎が慢性化・難治化する背景には、いくつかの決定的な要因があります。まず理解しておくべきは、犬や猫の耳道は「L字型」に曲がっているという点です。入り口から垂直に下がる「垂直耳道」と、そこから水平に鼓膜へと続く「水平耳道」で構成されています。
難治化の主な原因
内容の詳細
・耳垢石(じこうせき)
長期間蓄積した耳垢が岩のように固まり、通常洗浄では除去不能になったもの。
・バイオフィルム
細菌が膜を張り、抗生剤や消毒液が届かないバリアを形成した状態。
・中耳炎の併発
鼓膜の奥(中耳)に炎症が波及しており、外側からの治療だけでは完治しない。
・耳道の狭窄・増殖
慢性的炎症や腫瘍などで耳道の皮膚が厚くなり、耳道内が狭くなる。
従来の診察で使われる「耳鏡」は、手持ちのスコープで耳の中を覗くものですが、これではL字の曲がり角の先や、鼓膜周辺の細かな状態を正確に把握することは困難です。また、意識がある状態での洗浄は、動物が動いてしまうため、耳の奥にある強固な汚れを完全に取り除くことができません。その結果、表面的な汚れだけが落ち、奥に原因が残ったまま「治ったつもり」になって再発を繰り返してしまうのです。

・オトスコープ(耳内視鏡)とは?

オトスコープは、細いカメラを耳道内に挿入し、モニターに映し出された高精細な映像を見ながら診察・治療を行う機器です。これは単なる「観察ツール」ではなく、耳の治療を劇的に進化させる「処置ツール」でもあります。
オトスコープを使用する最大のメリットは、「見えない場所が見えるようになる」ことです。拡大された映像により、肉眼では確認できない微細な異物、小さなポリープ、鼓膜の小さな穿孔(穴)などを発見できます。また、多くのシステムでは録画機能が備わっているため、飼い主様も愛犬・愛猫の耳の中がどのような状態なのか、治療によってどう変化したのかを自身の目で確認することができます。
「百聞は一見に如かず」という言葉通り、真っ黒に汚れた耳道が洗浄によって本来のピンク色の皮膚に戻る様子を見ることは、飼い主様にとって大きな安心感と治療への意欲につながります。
before                                                             after

・オトスコープによる治療の具体的な流れ

オトスコープを用いた本格的な処置は、通常、全身麻酔下で行われます。「耳の掃除に麻酔?」と驚かれるかもしれませんが、これには非常に重要な理由があります。
1.安全性の確保: 耳の奥、特に鼓膜周辺は非常にデリケートです。動物が急に動くと耳道を傷つけたり、鼓膜を損傷させたりするリスクがあります。
2.徹底的な洗浄: カテーテルを使用し水圧を利用して耳垢を浮かせ、注射器などで吸い出します。麻酔下であれば、痛みや恐怖を与えることなく、L字の突き当たりまで完璧に清掃できます。
3.精密な処置: 必要に応じて、内視鏡のチャンネルから鉗子器具を出し、異物の除去や組織の採取(生検)を行います。
具体的なステップとしては、まず麻酔をかけた状態で耳道内を観察し、汚れの程度や鼓膜の状態を確認します。次に、洗浄液を用いて、こびりついた耳垢やバイオフィルムを丁寧に剥がしていきます。もし鼓膜の奥に膿が溜まっている(中耳炎)ことが判明した場合は、鼓膜切開を行い、中耳内を直接洗浄することもあります。

・オトスコープ治療のメリットと期待できる効果

オトスコープ治療を選択することで、これまでの「終わりの見えない通院」から脱却できる可能性が高まります。
完治率の劇的な向上: 根本的な原因(耳垢石やバイオフィルム)を物理的に除去するため、薬の効果が最大限に発揮されるようになります。
外科手術の回避: 以前であれば「全耳道切除術」という、耳道をすべて取り除く大きな手術が必要だった症例でも、オトスコープによる徹底洗浄を繰り返すことで、手術をせずに維持・改善できるケースが増えています。
トータルコストの抑制: 1回の処置費用は麻酔代を含め高額に感じるかもしれませんが、治らないまま数ヶ月、数年と通院し続ける費用や、動物のストレスを考えれば、結果的に経済的かつ合理的と言えます。
何より、耳の痒みや痛みから解放された動物たちは、表情が明るくなり、食欲や活動性が戻るなど、QOL(生活の質)が劇的に改善します。

まとめ:諦める前に専門的な耳の治療を

「うちの子は体質だから」「もう高齢だから」と、治らない外耳炎を諦めてしまっていませんか? 慢性的な耳の痛みは、私たちが想像する以上に動物たちのストレスになっています。
もし、数ヶ月以上治療を続けても改善が見られない、あるいは再発を繰り返している場合は、オトスコープを導入している動物病院に相談してみてください。
大切な家族である愛犬・愛猫が、耳を気にすることなく健やかに過ごせる日々を取り戻すために。オトスコープという選択肢が、その第一歩となるはずです。
当院ではオトスコープを用いた治療を行っていますので、お気軽にご相談ください。
皮膚・耳専門 ヒフカフェ動物病院
獣医師 小林真也

Information

治らない外耳炎!オトスコープを用いた治療で改善

・繰り返す耳のトラブルに悩んでいませんか?

愛犬や愛猫がしきりに耳を振ったり、後ろ足で耳を掻きむしったりする姿を見て、悩んでいる飼い主様は少なくありません。外耳炎は動物病院を受診する理由として非常に多い疾患ですが、その一方で「一度治ってもすぐに再発する」「薬を塗り続けているのに一向に良くならない」といった、いわゆる難治性外耳炎に悩まされるケースに頻繁に遭遇します。
一般的な外耳炎の治療では、耳道の洗浄と点耳薬の投与が行われます。しかし、これらの一時的な処置だけでは、耳の奥に潜む根本的な原因を取り除くことが難しい場合があります。長期間にわたる治療は、動物にとっても飼い主様にとっても大きな負担となります。そこで最近、注目されているのがオトスコープ(耳内視鏡)を用いた高度な耳科診療です。なぜ外耳炎が治りにくいのか、そしてオトスコープがどのようにその状況を打破するのかを詳しく解説します。

なぜ外耳炎は治らないのか?

外耳炎が慢性化・難治化する背景には、いくつかの決定的な要因があります。まず理解しておくべきは、犬や猫の耳道は「L字型」に曲がっているという点です。入り口から垂直に下がる「垂直耳道」と、そこから水平に鼓膜へと続く「水平耳道」で構成されています。
難治化の主な原因
内容の詳細
・耳垢石(じこうせき)
長期間蓄積した耳垢が岩のように固まり、通常洗浄では除去不能になったもの。
・バイオフィルム
細菌が膜を張り、抗生剤や消毒液が届かないバリアを形成した状態。
・中耳炎の併発
鼓膜の奥(中耳)に炎症が波及しており、外側からの治療だけでは完治しない。
・耳道の狭窄・増殖
慢性的炎症や腫瘍などで耳道の皮膚が厚くなり、耳道内が狭くなる。
従来の診察で使われる「耳鏡」は、手持ちのスコープで耳の中を覗くものですが、これではL字の曲がり角の先や、鼓膜周辺の細かな状態を正確に把握することは困難です。また、意識がある状態での洗浄は、動物が動いてしまうため、耳の奥にある強固な汚れを完全に取り除くことができません。その結果、表面的な汚れだけが落ち、奥に原因が残ったまま「治ったつもり」になって再発を繰り返してしまうのです。

・オトスコープ(耳内視鏡)とは?

オトスコープは、細いカメラを耳道内に挿入し、モニターに映し出された高精細な映像を見ながら診察・治療を行う機器です。これは単なる「観察ツール」ではなく、耳の治療を劇的に進化させる「処置ツール」でもあります。
オトスコープを使用する最大のメリットは、「見えない場所が見えるようになる」ことです。拡大された映像により、肉眼では確認できない微細な異物、小さなポリープ、鼓膜の小さな穿孔(穴)などを発見できます。また、多くのシステムでは録画機能が備わっているため、飼い主様も愛犬・愛猫の耳の中がどのような状態なのか、治療によってどう変化したのかを自身の目で確認することができます。
「百聞は一見に如かず」という言葉通り、真っ黒に汚れた耳道が洗浄によって本来のピンク色の皮膚に戻る様子を見ることは、飼い主様にとって大きな安心感と治療への意欲につながります。
before                                                             after

・オトスコープによる治療の具体的な流れ

オトスコープを用いた本格的な処置は、通常、全身麻酔下で行われます。「耳の掃除に麻酔?」と驚かれるかもしれませんが、これには非常に重要な理由があります。
1.安全性の確保: 耳の奥、特に鼓膜周辺は非常にデリケートです。動物が急に動くと耳道を傷つけたり、鼓膜を損傷させたりするリスクがあります。
2.徹底的な洗浄: カテーテルを使用し水圧を利用して耳垢を浮かせ、注射器などで吸い出します。麻酔下であれば、痛みや恐怖を与えることなく、L字の突き当たりまで完璧に清掃できます。
3.精密な処置: 必要に応じて、内視鏡のチャンネルから鉗子器具を出し、異物の除去や組織の採取(生検)を行います。
具体的なステップとしては、まず麻酔をかけた状態で耳道内を観察し、汚れの程度や鼓膜の状態を確認します。次に、洗浄液を用いて、こびりついた耳垢やバイオフィルムを丁寧に剥がしていきます。もし鼓膜の奥に膿が溜まっている(中耳炎)ことが判明した場合は、鼓膜切開を行い、中耳内を直接洗浄することもあります。

・オトスコープ治療のメリットと期待できる効果

オトスコープ治療を選択することで、これまでの「終わりの見えない通院」から脱却できる可能性が高まります。
完治率の劇的な向上: 根本的な原因(耳垢石やバイオフィルム)を物理的に除去するため、薬の効果が最大限に発揮されるようになります。
外科手術の回避: 以前であれば「全耳道切除術」という、耳道をすべて取り除く大きな手術が必要だった症例でも、オトスコープによる徹底洗浄を繰り返すことで、手術をせずに維持・改善できるケースが増えています。
トータルコストの抑制: 1回の処置費用は麻酔代を含め高額に感じるかもしれませんが、治らないまま数ヶ月、数年と通院し続ける費用や、動物のストレスを考えれば、結果的に経済的かつ合理的と言えます。
何より、耳の痒みや痛みから解放された動物たちは、表情が明るくなり、食欲や活動性が戻るなど、QOL(生活の質)が劇的に改善します。

まとめ:諦める前に専門的な耳の治療を

「うちの子は体質だから」「もう高齢だから」と、治らない外耳炎を諦めてしまっていませんか? 慢性的な耳の痛みは、私たちが想像する以上に動物たちのストレスになっています。
もし、数ヶ月以上治療を続けても改善が見られない、あるいは再発を繰り返している場合は、オトスコープを導入している動物病院に相談してみてください。
大切な家族である愛犬・愛猫が、耳を気にすることなく健やかに過ごせる日々を取り戻すために。オトスコープという選択肢が、その第一歩となるはずです。
当院ではオトスコープを用いた治療を行っていますので、お気軽にご相談ください。
皮膚・耳専門 ヒフカフェ動物病院
獣医師 小林真也