大田区、目黒区、世田谷区、川崎市エリアの皮膚と耳専門の動物病院です。カフェトリミングサロンを併設しています

東京都大田区田園調布1-61-10

TEL.03-6459-7555

診療時間
10:00-19:00 -

※月曜はカフェのテイクアウト営業のみ
休診日:月曜  ※日・祝日診療可 ※完全予約制

ニキビダニ症

皆さん。人の ”顔ダニ” って聞いたことありますか?

何年か前 ”汚ギャル” の話でちょっと話題になりました!

人の顔のニキビなどの原因や悪化因子になるダニで、

正式名称を ”ニキビダニ” と言います。

詳しくは下記(Wikipedia)

https://ja.wikipedia.org/wiki/ニキビダニ

実はこのニキビダニは色んな哺乳類に寄生して共存していて、人には人のニキビダニ、

犬には犬のニキビダニ、猫には猫のニキビダニが寄生することが知られています。

( 犬のニキビダニ写真 )

これは毛穴に住むダニの1種なのですが、普通はごく少量の寄生で穏やかに共存していて、ほとんど症状らしい症状を示しません。

ところが、

1.幼なくてまだ皮膚の免疫力が高くない

2.免疫の病気や、腫瘍、アレルギーなどで免疫抑制剤を飲んでいる

3.免疫が弱くなる病気(内分泌・・ホルモン系の病気など)に罹っている

4.体調がとても悪く、免疫力が低下した

5.生まれつきの体質

などの理由で、

ニキビダニ  ⇔  免疫

のバランスが崩れると、皮膚に発疹や痒みを引き起こします。

こうしてニキビダニによって引き起こされる皮膚病を

” ニキビダニ症 ” と言います。

 

【どんな症状?】

ニキビダニ症の皮膚の発疹は非常に多彩で重症度も様々です。

( 色んなニキビダニ症の写真です )

原レオ治療前腹部

① 治療前

原レオ治療後

① 治療後です。白くなってフワフワに毛が生えました!

高齢犬ニキビダニ症+蜂窩織炎

② 治療前

② 治療後です!

 

子犬のニキビダニ症

これらが、みんな同じ皮膚病だなんて信じられますか?

①の子は何年も治らなかったそうです!毛が全身、全体的に薄くなっていました。毛はすぐ抜けてしまうし、いつも痒かったのです。②の子は細菌感染も併発していて、元気までない様子でした。③の子は子犬のニキビダニ症です。他の病院で抗生物質の治療を受けて、痒いし全然治らないということで来院しました。

みんなすっかり良くなってくれました(^^)

 

【どんな検査をするの?】

時々 ” 見るだけで分からないんですか? ” と言われることがあります。。

ごめんなさい。上のような状況で。。

見るだけで診断できない場合も多いんです💦

診断には最近のストレスや使用中の薬、全身状態についての丁寧な問診に加えて、皮膚の検査が必要です。背景に他の病気があると思われる場合は血液検査💉などをお奨めする場合もあります。

 

【治療は?】

ニキビダニの治療は色々ありますが、最近ではいくつかのノミ・マダニ予防薬にニキビダニの治療効果があることが分かってきていますので、それらと違う薬をノミ・マダニ予防に使っている、あるいは元々ノミ・マダニ予防をしていない子には、

ニキビダニ治療効果のあるノミ・マダニ予防薬の使用をお奨めします。

他には薬浴の併用、飲み薬などの方法があります。

 

【治療期間など】

早い子では1か月くらいである程度の効果がみられますが、完治には数カ月かかることが多いです。他の病気で免疫抑制剤が止められないなどのケースでは生涯にわたる治療が必要になってしまうこともありますし、免疫が弱くなる病気が背景にある場合は、基礎になる病気の治療が必要です。

 

 

!ワンポイントアドバイス!

 ニキビダニ症は時に見過ごされやすい皮膚病です。

見た目だけで ” アレルギー ” とか ” アトピー ” と診断されている子が、” 実はニキビダニ症だった!” なんてことは珍しいことではありません。

アトピー性皮膚炎の治療でステロイドやアポキルなどのお薬を長く飲んでいる子で、” 最近効果がなくなってきた ” なんて感じられる時は、

ニキビダニ症が併発していないか皮膚検査の再検査をお奨めします。

文責;木曜日午前中担当獣医師:山本

Information

ニキビダニ症

皆さん。人の ”顔ダニ” って聞いたことありますか?

何年か前 ”汚ギャル” の話でちょっと話題になりました!

人の顔のニキビなどの原因や悪化因子になるダニで、

正式名称を ”ニキビダニ” と言います。

詳しくは下記(Wikipedia)

https://ja.wikipedia.org/wiki/ニキビダニ

実はこのニキビダニは色んな哺乳類に寄生して共存していて、人には人のニキビダニ、

犬には犬のニキビダニ、猫には猫のニキビダニが寄生することが知られています。

( 犬のニキビダニ写真 )

これは毛穴に住むダニの1種なのですが、普通はごく少量の寄生で穏やかに共存していて、ほとんど症状らしい症状を示しません。

ところが、

1.幼なくてまだ皮膚の免疫力が高くない

2.免疫の病気や、腫瘍、アレルギーなどで免疫抑制剤を飲んでいる

3.免疫が弱くなる病気(内分泌・・ホルモン系の病気など)に罹っている

4.体調がとても悪く、免疫力が低下した

5.生まれつきの体質

などの理由で、

ニキビダニ  ⇔  免疫

のバランスが崩れると、皮膚に発疹や痒みを引き起こします。

こうしてニキビダニによって引き起こされる皮膚病を

” ニキビダニ症 ” と言います。

 

【どんな症状?】

ニキビダニ症の皮膚の発疹は非常に多彩で重症度も様々です。

( 色んなニキビダニ症の写真です )

原レオ治療前腹部

① 治療前

原レオ治療後

① 治療後です。白くなってフワフワに毛が生えました!

高齢犬ニキビダニ症+蜂窩織炎

② 治療前

② 治療後です!

 

子犬のニキビダニ症

これらが、みんな同じ皮膚病だなんて信じられますか?

①の子は何年も治らなかったそうです!毛が全身、全体的に薄くなっていました。毛はすぐ抜けてしまうし、いつも痒かったのです。②の子は細菌感染も併発していて、元気までない様子でした。③の子は子犬のニキビダニ症です。他の病院で抗生物質の治療を受けて、痒いし全然治らないということで来院しました。

みんなすっかり良くなってくれました(^^)

 

【どんな検査をするの?】

時々 ” 見るだけで分からないんですか? ” と言われることがあります。。

ごめんなさい。上のような状況で。。

見るだけで診断できない場合も多いんです💦

診断には最近のストレスや使用中の薬、全身状態についての丁寧な問診に加えて、皮膚の検査が必要です。背景に他の病気があると思われる場合は血液検査💉などをお奨めする場合もあります。

 

【治療は?】

ニキビダニの治療は色々ありますが、最近ではいくつかのノミ・マダニ予防薬にニキビダニの治療効果があることが分かってきていますので、それらと違う薬をノミ・マダニ予防に使っている、あるいは元々ノミ・マダニ予防をしていない子には、

ニキビダニ治療効果のあるノミ・マダニ予防薬の使用をお奨めします。

他には薬浴の併用、飲み薬などの方法があります。

 

【治療期間など】

早い子では1か月くらいである程度の効果がみられますが、完治には数カ月かかることが多いです。他の病気で免疫抑制剤が止められないなどのケースでは生涯にわたる治療が必要になってしまうこともありますし、免疫が弱くなる病気が背景にある場合は、基礎になる病気の治療が必要です。

 

 

!ワンポイントアドバイス!

 ニキビダニ症は時に見過ごされやすい皮膚病です。

見た目だけで ” アレルギー ” とか ” アトピー ” と診断されている子が、” 実はニキビダニ症だった!” なんてことは珍しいことではありません。

アトピー性皮膚炎の治療でステロイドやアポキルなどのお薬を長く飲んでいる子で、” 最近効果がなくなってきた ” なんて感じられる時は、

ニキビダニ症が併発していないか皮膚検査の再検査をお奨めします。

文責;木曜日午前中担当獣医師:山本